「ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ」 を観て来た

あれからもう5年経ってるんだ・・早いわぁ。

前回の時、読み返してみたら熱く語ってたわ私(^^;) 衝撃的だったもんなぁ。

その時の記事はこれね↓

 

kocrisp.hatenadiary.jp

 

というのがあっての今回!

ジョーカー2ということで、あれからアーサーがどうなったのかが知れる期待いっぱいで劇場へ行ったですよ。

今年からとある劇場では、55歳割引という非常にありがたくて待ちわびていた特典が使えるので、いつでも1100円で映画観れるの。レイトショーより安い。水曜より安い!サイコーかよ!さんきゅー55歳!(^^)

 

まだ公開して間もないので、かなり改行しまっす↓

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

このくらいで。

予告編を観た時に、バカラックの音楽が流れていて、レディーガガ様演じるリーと、アーサーがダンスしたり歌ったり・・・妄想の世界なのかなぁと、前作を思って想像していた私。

 

youtu.be

 

で、だ。

こりゃ賛否両論分かれるんだろうなぁって思ったのが、観終わった後の感想だった。

私はどちらかというと良かったと思う方。なぜなら今回でジョーカー誕生の瞬間知ったから。

そしてジョーカーとして生きようとしたアーサーのすべてを観れたから、というのが理由だな。

オープニング数分間のアニメ化したジョーカーの話は、この後のストーリーの伏線になっているようだった。いきなり重い。いきなりエグめ。

前回のラストから時間が経ち、アーサーは収容先で謎の女性リーと出会う。その流れの中で、アーサーの上半身裸体姿があったけど、あの造り方、あの骨の出方、凄すぎて絶句した。前作同様に相当造りこんだのねホアキン

この前は極悪女王で増量の凄さを見て驚き、今回は減量のすさまじさを見て絶句。役者さんて本当にすごい。

リーはジョーカーのファンだと言って近づいて、あっという間に2人は愛し合う仲になる。

リーもまた酷い境遇で育ち、理解者がいない中でアーサーのジョーカーに心惹かれて憧れていたという。

やっと孤独から解放された、自分の理解者が見つかったと、心から喜び表現するアーサーは2人で脱走を試みる。

それはリーが仕掛けたもので、室内に放火してパニックになってる周りをよそに脱出しようとする。すぐに捕まってしまい、2人は引き離された。

2人の喫煙シーンと歌唱シーンは劇中で何度も出てきて、現実世界と妄想世界を繰り出しているかのようなので、どっちがどっちなのか、前作同様わからなくなっていく。

歌う歌は名曲ばかり。それがまた心をえぐってくる。ガガ様のオンステージ化なあたりは否めないけど、ホアキンだって歌上手くてダンスも素敵だった。

そういうエンターテインメントな部分は、アーサーの妄想の世界を組み合わせているのかなという感じで、ちょっとそういうシーンは多めだったけどまあしょうがないかなという印象。

やがてアーサーの裁判が始まり、弁護士との会話や法廷シーンに場面が移っていく。ここでもアーサーの脳内には現実と妄想が入り混じっているようだった。

刑務所に戻ればアーサーに酔狂している人から、冷めた様子で見ている人、とにかく有名人なアーサーはそういう目立っている自分にも酔っているような。

看守たちも頭おかしいというか、ああいう所の看守ってそうなの?と聞きたくなるようなむごさ。民度低すぎるだろ。

なぜかリーは釈放されていて、しかも気軽に面会に来ていた。マスコミからもジョーカーの恋人として追われるくらいリーも有名になっていた。

しばらくこういうシーンが繰り返されて、裁判は思うように進まない。前作の殺人については、自分は二重人格なのだ、幼少期のトラウマが酷くて精神疾患があるんだと供述するよう促す弁護士だけど、アーサーはそうではないと言う。

そのうちアーサーは弁護士をクビにして、自分が弁護もすると言い出す。ジョーカーのメイクをして服装もジョーカーになって、法廷に立つ。

リーはどんどん装いが派手になっていき、ハーレイクイン化していく。でもリーはアーサーに嘘をついていた。

リーがアーサーに言った貧しくて酷い境遇は嘘。本当は裕福な家庭で育ち、父親は健在で医者、リー自身は精神科医だという。事実を確認するとリーは否定せず。

そんな中でもジョーカーとして法廷に立つアーサーだったのに・・・

アーサーは自分はジョーカーではない。起こしてきた事件は全部自身で理解してやったことだと言う。

ジョーカー教の驚きたるや。リーもがっかりした様子で去っていく。

ジョーカーというのはアイコンみたいなものかなと、連続殺人犯に対してつけた名のような、だからアーサー・フレックはどんなに何かしてもただのアーサーなのだということよね。

前作ではバットマンとの関係性とかについても意識して観ていたけど、今回はそういうのはなし、ただの1人の人間として犯罪を犯したアーサーってことよね。

その後ね、いやもう、想像ができない展開まみれで、集中して観るので精いっぱいな私は、突然のテロ攻撃に頭が追い付かなかったよ。

裁判所が爆発して、みんなボロボロ、アーサーも命からがらな状態で脱出する。

前作で出てきた長い階段がある場所まで逃げていくと、リーがそこにいた。そしてリーからのお別れに呆然とするアーサー。ますますリーがわからなくなるアーサー。

リーは単に精神科医としてアーサーを操ってみたかったような印象なんだけど、どうなのかな。遊んでいたというか。金持ちの暇つぶし?

看守とかいろいろと色仕掛けして、アーサーと接触できるようにしていたんじゃないかなとも思える。

心から信頼できる伴侶と出会えたと思っていた人からの裏切りって・・・アーサーの心の痛みは計り知れない。また刑務所に連れ戻されてリンチまがいな目にあっても、もうアーサーの目は生気がない。

でも、自分はジョーカーではないと公言したことで、彼自身はもうすっきりしたのかな。罪を受け入れるという認識よりは、ジョーカーはもう終わり、というか。

リンチされた看守たちや囚人に何も仕返しをしなかったアーサー。私はてっきりまた殺人を繰り返すのではないかと思ってた。もはやその気持ちすらなくなっちゃったのかな。やればいいのに。

そんな中、面会が来たと言われて移動するアーサー、移動中ジョーカー信者に呼び止められ、ジョークを言われた直後にメッタ刺しにされてしまう。

誰が面会に来たのかもわからないまま、アーサーが息絶える(ように見えた)ところで映画は終わる。誰も助けに来ない。誰にも気づかれない。

後ろではアーサーを刺した彼が刺したナイフについた血を口元に運んでいく画が映る。しかもジョーカーの口元にも似た輪郭で。これこそがジョーカーの誕生と言いたげだった。

そしてアーサーの悲劇的で喜劇的な生涯が終わったようだった。そう、こんな酷い人生なんてそうない。だから喜劇。笑うしかない。

アーサーの人生って何だったのって思ってしまった。心が痛い。前作とは少し違う気持ちではあったけど、アーサーが報われないのは辛い。リーもどこかで報復されて死ねばいいのにとか思った。

結局、人の生涯なんてそんなもん、あっけなくて普通でおかしくて、優しい人がバカを見る世界、孤独で無慈悲でばかばかしい世界。

アーサーが生きる意味を自分の力で得るためには、妄想癖でもなんでもいいから願うしかなかったでしょうに。

これもまた、地上波では放送が出来ない映画になりそうだなぁ。そういえば前作では吹き替え版はなかったけど、今回はあるみたいで。

しかも平田さんがアーサーって!!それは聴いてみたい。

でももう一度観るかと言われると、今はちょっと一息入れたいかな。結構エネルギー使った。私の心が落ち着いたら観るかもしれない。

ガガ様の歌唱はうまかったぁ。そういうガガ様を見る為だけに行っても十分じゃないかしら。ガガ様ファンは必見だろうね!

そしてホアキン・フェニックスの演技力には語彙なくす。あの独特の笑い方といい、哀愁と憎しみと怒りの表現、仄暗い孤独の佇まい、あんな演技そう簡単にはできないでしょうに。

おそらくこれで完結だと思うので、また違う作品でホアキンの高い演技力を堪能したい。

ひとまず、脳内をお花畑に戻す作業をしなくては(笑)